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革のなめし方の種類について

投稿日:2016年10月08日
革のなめし方の種類について

動物の皮を使って革製品を作る場合、そのまま皮を使うのではなく、最初に皮をなめす工程が必要となります。それではなぜ皮をなめす必要があるのでしょうか。今回は、皮をなめす意味やなめし方の種類などについてご紹介いたします。これを機会に皮なめしの知識を深めてみてください。

なめしとは

動物の皮を何の処理もせずにそのまま使ってしまうと、乾燥して固くなってしまったり、場合によっては腐敗してしまうことがあるため、「なめし」という工程を行うことで、皮の成分を変化させ、柔軟性を高めて長持ちさせることができます。
それでは実際に「なめす」とはどのような作業を行うのでしょうか。簡単にご説明すると、採取した動物の皮を特殊な液に漬け込むことを言います。液に漬けることで、皮が腐らず安定した柔軟性のあるものに変化します。古くから木や草に含まれるタンニンを使用したなめしが使われてきましたが、技術の進歩により現在では薬品を使うことで、早く効率よくなめす方法が確立されています。予備知識となりますが、動物から取ったばかりのものは「皮」と呼ばれ、なめしが完了した素材となるものは「革」と呼ばれます。ですから皮製品とは言わず、革製品と呼ばれるようになりました。

なめし方の種類

なめしの方法は1つではなく、たくさんの種類があります。ここでは代表的ななめしの方法として3つをご紹介いたします。

クロムなめし

現在では主流のなめし方法で、なめし剤に塩基性硫酸クロム塩を使用します。弾力があり柔軟性の高い素材となり、耐熱性も高くなるため、さまざまな革製品の用途に使われます。また、短期間でなめすことができ、なめしコスト削減にもなり、低価格で革製品が提供できるようになりました。なめし後は変色や劣化が少なく、メンテナンスもそれほど必要ないので、普段使いの革製品にはおすすめのなめし方法と言えます。一方でエイジングと呼ばれる経年変化が少ないので、革独特の色合いの変化を楽しむには向かないなめし方法です。

タンニンなめし

お茶などに含まれる渋み成分(タンニン)が含まれる液に浸してなめす方法です。クロムなめしが確立する前はタンニンなめしが主流であり、古くから行われてきた歴史の長いなめし方法です。クロムなめしに比べると時間がかかってしまうのがネックで、コストがかかるため価格が高くなります。しかしながら、タンニンなめしを行った革は柔軟性が少なく、堅い仕上がりになるため、カバンや靴底など、型崩れが心配な革製品の素材として活躍しています。また、エイジングと呼ばれる経年変化を楽しめる特徴もあり、好んでタンニンなめしの革製品を愛用する方も多くいらっしゃいます。

混合なめし

混合なめしはクロムとタンニンなめしを組み合わせたハイブリッド式のなめし方法です。それぞれの欠点が補われ両者の特長を併せ持つ効果的な革となるため、さまざまな革製品に使われています。タンニン独特のレザーの質感やエイジングの特徴を維持しつつ、一定の弾力性や高耐久性に優れているのが特徴と言えるでしょう。

このように皮から革へ変化させるには、なめし工程がとても重要であり、なめし方1つで同じ革でも違った特徴を持つようになります。革製品を購入する際は上記を参考にして、どんななめし方をしているのかチェックしてみましょう。